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高森明勅
2020.1.6 06:00日々の出来事

久しぶりの“ハグ”

久しぶりにハグをした。と言っても若い女の子とではない。
相手は長女の旦那のシンガポール人の青年だ。
正月早々、仕事で来日した。
もっとも、シンガポールでは旧正月を祝うので、彼らにとって今は「正月早々」
という感覚ではない。
娘は一足早く、年末から日本に帰っている。

1月3日、靖国神社境内に設けられた「福引き所」で娘夫婦と落ち合った。
彼は以前、私が握手だけをして、ハグをしない事に“よそよそしさ”を
感じていたようだ。
私は政治家ではないので、やたらと握手をするような真似はしない
(たまにファンの方から握手を求められるような場面を除いて)。
だから握手をする事は、私自身としては特別な親愛の情の表現のつもりだった。

しかし、文化の違いがある。
我が義理の息子にとって、握手はビジネスの付き合いで行うマナー。
家族や親族ならハグをするのが当然。
なのに、ハグをして貰えないのは、自分が「家族」とは見なされていないから。
そう感じてしまうらしい。

それに気付いてからは、会った時には必ずハグをする。
前にも書いたように、彼は身長185センチ程の長男・次男よりも、更に少し背が高い。
だからハグをすると、殆ど私が“抱っこ”されているような格好になる。
余り人様に見せられた図ではない。
でも、本人を寂しがらせたくないので、この時も、参拝者が詰め掛けている
福引き所の前でハグをした。

その後、長男も合流。
我がシンガポールの息子の希望で神保町の大戸屋へ。
チェーン店だが、安くて美味しいと感じ、気に入っているようだ。
近くには、値段がやや高価でも、もっと美味しい店もあるはず。
2年ぶり位の再会なので、私に遠慮する必要はない。
だが本人の希望を最優先した。ここで次男も加わる。

食後、サプライズで贈り物を。
予め長女の助言を得て選んだ、少し高級なボールペン。
彼の好みのデザインの品だ。とても喜んでくれた。
別れる時にも又、ハグをする。
今度会うのは私がシンガポールを訪れた時だろうか。

恥ずかしがり屋で、口数も少ないが、とても優しい好青年だ。
去年の娘の誕生日には、突然にロンドン旅行をプレゼントしてくれたらしい。
なかなか憎い事をやってくれる。
私は妻にそんな心遣いをした記憶がない。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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